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皮膚科外来見学

皮膚科外来見学が終わってしまいました。

6月に週1回の4日間、皮膚科外来を見学させて頂きました。
KOH染色した白癬菌を見たり、ギムザ染色が外来ですくできることを知ったり、毛虫に刺されたときの特徴を教えてもらったりと勉強になりました。虫刺されと湿疹の違いとか、腫瘍性疾患、薬疹など、4日間では分からないことがたくさんありますが、個人的に『紹介状を書くときに皮疹をどう表現すればいいか』を学ぶことが一番の課題だったので、そこは先生のカルテを後ろから覗かせて頂いて、少し達成されたかと思います。

皮膚科に行ってまず驚いたのは、診察室の華やかさです。カラフルな薬のチューブが机に並んで、戸田先生を筆頭に、気心知れたスタッフさん同士で狭い外来診察室の中で診察・処置していて、アットホームな雰囲気でした。患者さんも若い方が多くて新鮮でした。

美人でかっこいい女医さんは女性にとっても憧れですが、男性にとっても魅力的なのでしょう。
私は火曜、やまさんは金曜に見学に行っていたのですが、金曜の朝礼後には、週末にもかかわらず、大きな皮膚科の本を持って「戸田先生の外来に行ってきます!」とうきうきと外来に向かうやまさんの姿が見られます。
疲れをみせないタフなやまさんでも、喜びは隠せないようです。
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訪問診療

水島協同病院から南へ1kmほどのところに、南診療所という訪問診療を行っている診療所があります。
6月から、隔週で計8回の訪問診療の研修がはじまりました。

診療所所長の前先生は、動きやすい私服に白衣を羽織っただけの、勤務医の先生とは違ったオーラを醸し出していらっしゃる先生です。
患者さんのお宅の玄関を「来たよー」の挨拶ひとつで越えられる姿は、患者さんの元を訪ねる先生というよりお隣さんのよう。ユーモアたっぷりにお話をしながら診察をされるので、フットワークの軽い面白いおじいちゃん先生と思っていたら、それだけでなく、とても勉強熱心な優しい先生で、研修医の私のペースに合わせて一緒に薬の本を開いてみたりして下さいました。
「わしは生まれ変わっても医者になりたいと思うよ」
とさらりと来世を語る姿は眩しすぎて、老眼で耳が遠くなっても、私の何万倍もいろんなことが見えて聞こえて記憶していらっしゃるのだろうな、とちょっと感動しました。

病棟研修中に、前先生に紹介して頂いた患者さんを診る機会があるのですが、患者さんとの接し方そのままに書かれている紹介状が素敵なのです。
『この方の病歴は長い。カルテは昭和○年から存在するが・・・』
『戦前、今の○○郡にあたる地に4人兄弟の末っ子として生まれる。苦労して立身し・・・』
壮大な一代記が始まりそうなこの出だし。こんなにワクワクする紹介状を書く先生はあまりいないのではないでしょうか。

訪問診療が終わったら、前先生が育てられた玉ねぎを頂きました。
玉ねぎを提げて水島協同病院に帰ると、医局の方々に『おまえもか』的な表情でちらっと見られます。
皆さま、土のついたお裾分けに見慣れています。
田舎の利点をフルに活かした研修ができるので、田舎好きの人は是非水協へ!

SOAPのSはするめのように

カルテを書く方はご存知と思いますが、SOAPのSはSubject、患者さんの訴えなど主観的データのことです。患者さんの言葉を書けばいいので、学生の頃は一番書きやすい項目だと思っていました。O,A,Pは先生が先に書かれたカルテありきで、「え……心雑音とかあったか??」とカルテをみてから診察し直しに行き、先生の立てたProblemに沿って調べ物をするという本末転倒な状況で、Sのみが純粋なオリジナルだったのです。

しかし、このSも意外と簡単でないことに最近気付きました。
患者さんに主観を語ってもらうには、それなりに信頼関係を築かないといけません。患者さんにとって研修医ってどういう存在なんだろう、という迷いを押し殺し、医師になりきって病歴聴取をしますが、初めは緊張して患者さんにも緊張をうつしてしまうことがしばしば。何度も訪ねてお話を聞くと、徐々に力を抜いて会話ができるようになって、そこでやっと患者さんの普段の生活や病気に対する考え方などが理解できます。

また水島協同病院には、耳の遠い方、認知症のある方がたくさんいます。認知症のある方は聞き方を工夫しないと聞きたいことを聞けないし、正しい身体診察もできません。
「聞き方」は指導医の先生の回診についていく時や、看護師さんやリハビリの方が声かけをしている場面をみるのがとても勉強になります。
患者さんとの距離感、声の大きさ、速さ、言葉の選び方、ご家族への気遣いなどなど。コメディカルの方のカルテに患者さんの趣味が書かれているのを見つけて、それまで探り探り問診していた患者さんとの距離を縮められたこともありました。Sって偉大。

しかし、打ち解けてからも患者さんの伝えたいことを理解することは難しいです。
Pt「こっちが痛いんよなあ」
ム「そうなんですか、ここが痛いんですか」
Pt「いや、ここは痛くないんよ」
ム「???……はあ、しびれるような感じですか?」
Pt「うーん…………こっちが、痛いんよなあ」
ム「やっぱり痛いんですか」
Pt「いや、痛くはないんよ」
ム「はあ……(どういうこっちゃ分からん)」
きっと、自分では「痛い」という表現しかみつからなくてそう言ったけど、他人から「痛いか」と聞かれるとそうでもない微妙な感覚が……あったのか……
やっぱり分からんです。

先日、持病の片頭痛について、自分だったらどう表現するだろうかと考えていました。体動に伴って生じる鈍い痛み。思いついた渾身の例えが、
「頭の中に水風船があって、動くたびに水がばしゃばしゃいう感じです」
つぶ男さん(気遣い上手)が悲しげな表情を作り、山さんがあつくんになりました。
(あつくん:テンションが上がった時や困った時などに登場する山さんのもう一つの顔)
どうやら伝わらなかったようです。

まだまだコミュニケーション能力を磨く修行が足りないということですね。
患者さんを訪ねてSも引き続き頑張りつつ、O,A,Pも自信を持って書けるように精進したいと思います。
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